2006年CRUFTSが3月9、10,11,12日の4日間英国第二の都市バーミングガム、インターナショナル エキヒビション センターにて
例年以上に盛大に開催された。このイベント会場の6ホール分を使用して開催されるのであるが、この会場は大小合わせて全部で20ホ
ールもある広大な敷地である。
 
 全犬種24,000頭以上、入場者数120,000人以上、各種グッズ販売店500店舗以上、犬に関係する全ての世界最大のドッグショウ
である。
 
 今年のテリアはKC公認26犬種2,533頭のエントリーであった。最多エントリー犬はスタッフォードシャー ブルテリアの313頭、最小エン
トリーはグレン オブ イマール テリアの27頭。そして、今年のテリア グループ ジャッジは私の師匠であるミセス ジュディース エイブリ
ス。どんな審査をするのか、とても楽しみである。彼女は、1998年自らブリーディングしたウエルッシュ テリアCH.SAREDON FOREVER YOUNGをハンドリングして見事ベスト イン ショウを獲得したのは記憶に新しい出来事である。
 
 1ホールの一番奥のコーナーには毎年決まってサレドン犬舎の連中と知人達が陣取り、ショウの準備をしているのである。どの顔も一年
ぶりの再会であった。最近はそれぞれに年を重ねてきたせいか、お互いに年齢を聞くのが常である。去年のベスト イン ショウを獲得した
アメリカのプロ ハンドラーのMrピーター グリーンも「お前いくつになった、白髪が増えたね」てな具合である。
 
 ここ何年かヨーロッパ大陸からのエントリーが自由に出来るようになり、色々な国からの遠征組が目立つようになった。ヨーロッパでは“
断尾禁止国”がここ近年急増して、その波が当然テリア界にも押し寄せている。英国ではそのような動きはないようだが、生粋のテリアマ
ン達は断尾禁止については異口同音に違和感を示している。今年のエアデール テリアのベスト オブ ブリードはロシアから遠征の牝犬
だが、その背にくるりと丸く巻いたテールの持ち主、とても良い犬なのに何故か印象が薄いのは力強さに欠けるテールのせいか・・・。
 
 それぞれのリングで歓声が上がるようになり、ベスト オブ ブリードが選出され、いよいよメインリングでのグループ戦の始まりである。
クラフト展のチヤーマン、テリー ソーン氏にエスコートされたSAREDON犬舎主MRSジュディース エイブリスがスポットライトを浴びながらメ
インリングに登場。本来ならここでアルファベット順に犬種を紹介しながら犬が入場してくるのですが、今年はちょっと違っていました。
 
 英国のジャッジは全て現役のブリーダーであり、ジャッジィングだけを仕事にしている人は一人もいません。つまり、現役である以上自分
の系統をジャッジングする訳にはいかないのです。ショウ当日サレドン犬舎の所有の犬たちはエントリーをしないのは当然の事。また、他
の所有者がジャッジ自身の犬舎号が付いた犬をブリード戦にエントリーしてベスト オブ ブリードを獲得した場合、次のグループ戦に出せ
ないのは当然であるが、英国ではここで黙ってキャンセルするのではなく、理由をアナウンスしてリングを一周させるのである。今年は、レ
ークランド テリアでベスト オブ ブリードを獲得したハンドラーのMrsディニー ド ムンターと、もう一頭はウエルッシュ テリアでベスト オ
ブ ブリードを獲得したハンドラーのMrウォーレン ブラッドレーが紹介するアナウンスと共にスポットライトを浴びてリングを一周し、審査を受
けることなく拍手喝采の中、出口へ向かったのである。二頭の犬はサレドン犬舎のブリーディング犬であり、ハンドラーの二人は共にサレ
ドン犬舎で修行をしたジュディーの弟子であり、現在テリア界の第一線で活躍しているプロフェショナルである。さすが英国らしい演出であ
る。
 
 この後、通常道りの審査が始まり、いよいよグループ戦の決定である。
           グループ1席 ワイアー フォックス テリア
           グループ2席 エアデール テリア
           グループ3席 ウェストハイランド ホワイト テリア
           グループ4席 ノーフォーク テリア
 
 グループファーストのワイアー フォックス テリアは最終日のベスト イン ショウ戦でリザーブ ベスト イン ショウを獲得。
 
 そして、2006年見事ベスト イン ショウに輝いたのはオーストラリアン シェパードでした。
テリア グループ戦
リザーブ・ベスト・インのワイアー フォックス テリア 
昨年ノーフォークテリアで
BISを獲得したプロ・ハンドラー
ピーター グリーン
ベスト イン ショー
オーストラリアン シェパード
 
グループ2席のエアデール テリア


サレドン犬舎にて
ロシアから来たエアデール
 
台湾料理店で、豪華な夕食を・・・